情報の重要性

プーチン露大統領とトランプ米大統領は共通の過ちを犯した・・・
山下裕貴 2026.07.17
誰でも

十万の軍隊を国外に遠征させると、日々千金の負担が人民と政府にかかってくる。そして戦争の影響は国内外に及び、全ての道路は軍事用として自由に使用できず、70万の家が家業を行えず、そんな状態が数年も続いた上で、最終決戦の勝ち負けを争うものなのだ。戦争とはかくも大がかりで、費用のかかるものなのに、その勝敗の決め手となる大事な情報収集の金を惜しんでよいものだろうか

( BBCニュース )

( BBCニュース )

なるほど情報収集者に与える地位や百金という俸給は高いようだけど、日々千金の費用を数年間も費やさなければならない戦争というものから考えれば、言うに足らない額なのだ。それを惜しんで情報収集を怠るということは、まったく馬鹿げたことで、そんなことで人の上に立つ資格があるといえるだろうか。勝利を望むことができるであろうか。昔から聡明な君主や知謀に優れた将軍が、戦えば敵に勝利し、人に優れた成功を収めるのは、情報収集の面で敵に先んじているからにほかならない。そして情報収集にあたっては、占いや経験及び計数や統計だけではいけない。必ず人を使い生きた情報を集めなければならない』

 以上は孫子の「用間篇」からの引用である。この文の後に、間者(諜報要員)について具体的に記述されている。

 ウクライナ戦争の開始にあたって、ロシアのプーチン大統領は誤った情報を報告したとの理由により、情報機関幹部の粛清を行った。ウクライナ侵攻という歴史的愚行を犯したプーチン大統領は、耳障りのいい報告しかしない部下ばかりを集め、諫言する部下を遠ざけたのではないだろうか。

 米国のトランプ大統領は二期目の施政開始後、情報分析の司令塔である国家安全保障会議(NSC)の職員を400人から150人以下に削減した。また、情報収集機関である国家情報局(NIA)の規模縮小や中央情報局(CIA)の職員を削減している。はたして正しい施策だったのか・・イラン空爆の状況を見れば結果は分かる。

為政者たる者、国家の命運をかける決心を行う場合には、慧眼の情報幕僚を選び、正確な情報収集を行い、それに基づき決心すべきである。

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